お客様各位
ニュースレター読者の皆さま
梅雨はどこに行ってしまったのかと思うほど、連日真夏のような日が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。今年の夏は、例年以上の猛暑が予想されています。厳しい暑さの中、体調管理には十分ご留意いただき、お身体を大切に素敵な日々をお過ごしください。
トランプ関税の発表から協議が続いていますが、日本にとって急激な変化を抑えるような合意には程遠く、しばらくは経済面の見通しについても楽観的にみるには根拠の乏しい状況です。「たまには何か明るい気持ちになるニュースはないものか」と最近の出来事を思い返しているところに、明るい話題とは真逆のとんでもないニュースが飛び込んできました。ウクライナとロシアの争いに続き、中東の不安定化を加速させるようなアメリカによるイランへの攻撃が発表されました。これにより地政学リスクが急激に高まり、国際政治の動向がどのように安全保障と経済へ影響を及ぼすのか一層不透明な状況になってしまいました。このような不確実な見通しの中でも、これから数年間をどう乗り越え、その後の成長のための準備をどのように進めていくことができるかが問われてしまうのが現実ですが、自分達のやれることを一つずつしっかりとやるしかないのだと思います。
オートフォームジャパンができることの一つは、インターナショナル企業である特徴を活かした皆さまへの情報提供です。今回のこのAutoForm-Newsでは、特にご要望の多いアジア地域でのシミュレーションの活用事例として、中国とインドの取り組みをご紹介します。両国のOEMにおけるQCD(Quality、Cost、Delivery)の優先順位は明確で、急速に成長する市場シェアを獲得するために素早い市場ニーズを取り込んだ製品づくりに特化するため、Time to Marketを最重要項目としてコストを抑えながら急速に発展してきました。品質をある程度犠牲にしながらも、働き方の工夫、短納期・コスト削減を可能にするサプライチェーン、さらにデジタルツールを駆使した短期間での開発を可能にする能力を構築しています。中国OEMは国内市場の成長鈍化もあり、次の一手として明確に世界市場をターゲットとしたシェア拡大のための戦略を実行しています。強い競争力として構築した短期間の開発体制を維持しながら、品質の向上と企業としての信頼性の向上をテーマにしています。前回のAutoForm-Newsで紹介しました、ASQプログラムもその一つの取り組みです。
その他の情報のご提供としては、シミュレーションの成功事例だけでなく、あるエンジニアのキャリアを深堀したストーリーや女性が活躍する現場の紹介など、グローバルな地域のさまざまな話題をJapanFormingに集めています。お時間のあるときにお立ち寄りくださいませ。
冒頭に触れた内容ですが、自動車関税の交渉長期化懸念もあり、根本的な日本の将来を考えた時には、『自動車一本足打法』から脱却し、新産業を育てるべきだ、という声が経産省や経済同友会から上がることも自然かもしれません。ただ現実的には自動車産業に代わる新たな産業を簡単に生み出すことはできず、将来にわたっても変わらず日本を支えていくのは間違いなくこの自動車産業を中心とした製造業だと思います。その中でも金型業界は自動車製造、ものづくりの根幹を支える重要な役割を果たしており、産業全体の基盤とも言える存在です。世界経済の不透明な中EV化の行く先も定まらず、中国、韓国企業との競争激化、高齢化と人材不足など、金型業界を取り巻く環境は厳しさを増しています。それでも、この変化に柔軟に適応し続ける皆さまの挑戦と情熱こそが、業界の明日を創っていることは間違いありません。
私たちオートフォームジャパンは、皆さまの挑戦に心から敬意を表します。そして皆さまの未来に向けた取り組みにおいて、信頼されるパートナーとして価値を発揮できるように私どもも挑戦してまいります。
皆さまとご家族のご健康を心よりお祈り申し上げます。
オートフォームジャパン株式会社
代表取締役社長
鈴木 渉