フォームチェックによる成形性検討の効率化

March 2021
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~AutoForm-StampingAdviserおよびAutoForm-DieDesignerを使用した絞り工程の効率の良い成形性検討方法~

今回ご紹介するのは、フォームチェックによる成形性検討の効率化についてですが、その前にフォームチェックを使用するために必要なAutoForm-StampingAdviserのモジュールの概要についてご紹介します。

AutoForm-StampingAdviserのモジュールをお持ちの場合、以下の3つの機能が使用できます。

【フォームチェック】
インポートした部品形状の展開ラインの取得、順送の送り桟、ピッチ、レイアウトの検討、部品形状から簡易的な金型形状を作成し、簡易的な成形性の評価が行えます。

【埋込み/ネスト】
埋込み/ネストは、最適な歩留まり検討を行う機能で、例えば、フォームチェックで展開した展開ラインを使用して、矩形、台形、異形、円弧、2個取りなど様々なタイプで展開ラインに合わせて自動的に最適なブランク形状を作成します。

【形状変更】
インポートした形状データを簡単な操作で編集でき、不要なサーフェスのトリム、削除、穴埋め、半径拡大/縮小、壁角度を開いたり、形状の展開を行ったりと、様々な編集ができます。


フォームチェックの機能概要

フォームチェックは、部品ステージと、金型を作成するダイフェース・ステージにあり、それぞれ、ステージ事に機能が異なります。
部品ステージのフォームチェックでは、簡易的な成形性評価と、順送レイアウト検討、展開ラインの取得。
ダイフェース・ステージのフォームチェックでは、簡易的な成形性評価のみ行えます。

また、簡易的な成形性の評価に関しては、部品ステージでは、インポートした部品を使用し、金型を簡易的に作成した上で成形性の評価が行えますが、ダイフェース・ステージでは、ダイフェース・ステージで作成した実際に計算を行うための金型で成形性の評価が行える為、より正確な評価が行えます。

主要な機能は同じですが、ダイフェース・ステージのフォームチェックには流入ブランクという項目があり、流入ブランクは、下死点時のブランク外形線(流入後のブランク外形線)の状態を示します。
このため、流入ブランクを定義することで、より実際に近い状態での成形性が評価できます。
また、流入ブランクで定義したカーブを元に展開ブランク形状が取得できるため、展開ブランク形状を使用したブランクの形状や、埋込み/ネストを併用し、最適な歩留まり検討行うこともできます。
さらに、フォームチェック・ページ内の外側の拘束条件を設定すれば、ビードを設定したように、流入抵抗を考慮した状態での成形性評価が行えます。
外側の拘束条件は、デフォルトでは形状の外周部、または流入ブランク位置に拘束条件を一律の拘束条件を定義します。
同ページ内の変数拘束条件の機能を使用することで、一律の拘束条件でなく、ビードの徐辺のように部分的に強い、弱いといった拘束条件を定義できます。

フォームチェックによる成形性検討の効率化

Autoformの一連のシミュレーションの流れとしては、
部品 > 計画 > ダイフェース > ブランク > 工程 > シミュレーション > 評価と進めていきます。
この一連の操作の中で、効率よく成形性検討を行う方法として、フォームチェックによる事前成形性評価を今回ご紹介します。
その方法とは、下図のように、シミュレーション・ステージでの計算前にフォームチェックにて、ドロー工程でわれが発生するかどうかの有無を予め確認し、手戻りを少なくするというものです。

フォームチェックによる簡易的な成形性評価は数秒~数分で完了し、シミュレーション・ステージでの詳細な計算は数分~数時間かかります。このため、致命的な不具合が存在するのか予め確認し、下図のように、フォームチェックを用いた修正ループを行うことで検討時間の削減が行えます。

フォームチェックを行うにあたって、以下の3つにご注意ください。

  1. シミュレーション・ステージの計算のアルゴリズムは異なるため、条件を合わせたからと言って、まったく同じ結果が得られるわけではありません。参考結果として活用してください。
  2. ビードを設定する場合、フォームチェックの変数拘束条件の拘束値とビードの形状や値の相関を事前にとる必要があります。
    例)ロックビード/変数拘束条件:1.00 ⇔ 実ビード:高さ5mm , 幅:5mm , 半径:1.5mm
    通常のビード/変数拘束条件:0.40 ⇔ 実ビード:高さ3mm , 幅:4mm , 半径:3mm
  3. 荷重の値に関しては適切な値(必要成形荷重より過剰に荷重をかけない)を設定します。
    参考として、フォームチェック・ページの推定荷重を見る事で大まかに必要な荷重が分かります。

サンプルとして、条件の相関をとったフォームチェックとシミュレーション・ステージでの計算の結果と時間をご紹介します。
左図はフォームチェックの結果と計算時間/回、右図は詳細な計算結果と計算時間/回を示します。

フォームチェックの変数拘束条件を使用し、われが無く、ある程度張りのある状態に調整した後にシミュレーション・ステージで詳細な計算を行いました。
フォームチェックで張りが少ないと出ていた箇所も、詳細な計算結果で似たような位置に出ており、フォームチェックで事前検討した結果と同じ傾向の結果が得られたと分かります。

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