オートフォームジャパン副社長からのメッセージ

September 2021
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お客様各位

ニュースレター読者の皆さま

9月13日にAutoForm Forming R10をリリースし、続く14日から3日間にわたってアップデートセミナーとしてR10の新機能を中心に概要をご紹介させていただきました。皆様からのフィードバックから特にドロービード関連機能の改良、2次成形工程の成形予測精度向上のため新たな結果評価、工法の再現性、測定工程の再現性向上への期待を伺うことができました。

今回はすべてWebでの開催とし240名のユーザー様にご参加いただきました。一部音声が聞き取りにくい状況や画面の乱れがありご説明が上手くできなかった箇所もございます。改めてのご説明が必要な場合やご参加できなかった方には別途ご説明の機会を設定させていただきます。担当営業、技術担当までご相談くださいませ。また、10月6日より各製品の機能をより深堀するWebinarを順次開催して参りますので、改めて内容のご確認とデモによる操作方法のご確認にお役立ていただければ幸いでございます。

このR10ではAutoForm-Sigmaの並列計算への対応、スプリングバック自動見込み製品のリリースを含め日本のユーザー様から頂いた多くのリクエストを実装することができました。日頃からAutoForm製品へのフィードバックをありがとうございます。オートフォームジャパンではリクエスト管理には先任者を設け、日本からのご要望の反映に力を入れております。リクエストを反映しやすくするために、機能の仕様ではなく、必要とする背景(このようなことができるようになると、こんな嬉しいことにつながる!)の確認に力を入れております。詳細なご説明や各種データのご提供をお願いさせていただいておりますが、皆様からの貴重なご意見により製品を進化させることができています。これからもご協力賜りますようお願い申しあげます。

ユーザー様事例

今回のNewsでも三菱自動車工業株式会社様とインドのマヒンドラ社様にご協力をいただき、興味深い事例をご紹介することができました。このAutoFormNewsは2010年に開始をしましたが、三菱自動車工業様は第2号で「金型モデリングツールを用いた余肉最適化で鋼材コストを圧縮」を題目とし日本企業として初めて事例の掲載にご協力をいただいた企業でもございます。再度のご協力誠にありがとうございました。

AutoFormはソフトウェアのCAE分野に区分される製品のため、単に「成形シミュレーション」として認識されることも多いですが、プレス部品の設計からホワイトボディ組み立てまでのトータルの業務プロセスを最適化することで全体のリードタイム削減、コスト削減を達成することに貢献するために開発されているツールでございます。三菱自動車工業様の事例では、林マネージャーの「全面見込みの工数が削減でき、面精度が向上した結果、金型製作工程の全体最適が実現しました。前工程の段階で精度が悪ければ、後工程の金型玉成で精度を出すための時間が長くなり、結果的に全体の工数は多くなっていきます。前工程の解析で時間がかかったとしても、見込み精度が良くなれば、後工程の品質玉成期間を短縮することができ全体最適化に繋がります。」とコメントにあるように、まずは全体視点での解決すべき問題をはっきりと認識、設定され、次にどこで何をすることが問題解決につながるのかを検討しています。そして、解決策としてツールを導入するだけでなく、フロントローディング型の業務フローとして見込み業務を再構築されることで多くの新たな価値を生み出すことに成功されています。まさに弊社がAutoFormをより有効に活用(価値を生み出す)していただくために必要だと考えているステップを体現されている取組みでございます。弊社も多くを学ばせていただきました、このような新たな価値を生み出すためのご支援を強化して参りたいと考えております。

Sigmaは複雑な問題を解決するために素早く最良の工程を見つけだすことと、ロバスト性の担保によりシミュレーションの再現性向上と量産不具合の低減を目指すことの2つの大きな適用例があります。マヒンドラ社の事例は、前者の活用例に当てはまるもので、金型の見込み補正前にスプリングバックを可能な限り最小化することのできる工法の検討業務を確立された内容です。ケース内にある曲げ工程で曲げ刃の当たるタイミングを変数化し、スプリングバックを半自動で最小化できる曲げ刃形状を見つけ出すアイデアは数年前からご紹介をしている内容ですが、R10で行ったAutoForm-DieDesignerとAutoForm-Sigma連携の強化、改善はこのように金型形状を変数化することの柔軟性向上を図ったもののため改めてご紹介しております。具体的な操作方法がわからない、など問題がございましたらお気軽に技術サポートにお問い合わせをお願いします。

日本語版ブログへの精度関連記事6回連続掲載のお知らせ

日本語版のブログサイト(Japanforming.com)では2020年の開設より継続的にユーザー様事例や業界動向、AutoFormの機能紹介などの記事を毎週1本アップデートしており、現在は約70本の記事をご紹介しています。皆様に興味を持っていただけそうな精度関連の記事としてシミュレーション(バーチャル世界)とトライアウト結果(現実世界)のマッチング向上のために必要な考え方を9月30日より6回シリーズ(2記事/1週間)でご紹介をスタートしております。他の記事とともにぜひご覧くださいませ。

ホームページFAQサイト閉鎖のお知らせ

前回のNewsでもお知らせいたしましたが、ご覧になられていない方のため再度ご連絡申し上げます。
長年にわたりご提供してきた弊社ホームページを経由してのFAQサイトは、既にメンテナンスは終了し内容のアップデートは行っていません。2021年12月末を持ちまして閉鎖をさせていただく予定です。

ホームページに掲載しているFAQは内容を精査したうえで、ServiceCenterのナレッジベースへ移行しております。新たな内容も随時追加しておりますので、アカウント開設がまだの方は弊社技術サポート担当(support@autoform.jp)までご連絡をくださいませ。

オートフォームジャパンを代表して、皆さまのご愛顧とご支援に感謝申し上げます。

いつも繰り返しお伝えしている内容ではございますが、今回の三菱自動車工業様の事例のようにAutoFormは「効果」をだすためのツールであり、新たな「価値」を生み出すためのツールでございます。その価値を生み出すためのご支援をすることがオートフォームジャパンの役割であり「価値」でございます。

コロナワクチン接種の加速により、経済活動を活発化させるための議論が本格化しておりますが、オートフォームジャパンでは引き続きコロナ禍における在宅ワーク用ライセンスのご提供を継続しております。ご要望の際には営業担当へご相談を賜りますようお願い申し上げます。

2021年も残り3か月となりますが、引き続きAutoFormの価値を実感していただくために、社員一同、精一杯貢献できるように努めて参ります。ご要望やお気に召さない点がございましたら承りたく存じます。

皆様の安全と健康を心よりお祈り申し上げます。
オートフォームジャパン株式会社
取締役副社長COO
鈴木 渉

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