オートフォームジャパン副社長からのメッセージ

お客様各位 ニュースレター読者の皆さま 9月13日にAutoForm Forming R10をリリースし、続く14日から3日間にわたってアップデートセミナーとしてR10の新機能を中心に概要をご紹介させていただきました。皆様からのフィードバックから特にドロービード関連機能の改良、2次成形工程の成形予測精度向上のため新たな結果評価、工法の再現性、測定工程の再現性向上への期待を伺うことができました。 今回はすべてWebでの開催とし240名のユーザー様にご参加いただきました。一部音声が聞き取りにくい状況や画面の乱れがありご説明が上手くできなかった箇所もございます。改めてのご説明が必要な場合やご参加できなかった方には別途ご説明の機会を設定させていただきます。担当営業、技術担当までご相談くださいませ。また、10月6日より各製品の機能をより深堀するWebinarを順次開催して参りますので、改めて内容のご確認とデモによる操作方法のご確認にお役立ていただければ幸いでございます。 このR10ではAutoForm-Sigmaの並列計算への対応、スプリングバック自動見込み製品のリリースを含め日本のユーザー様から頂いた多くのリクエストを実装することができました。日頃からAutoForm製品へのフィードバックをありがとうございます。オートフォームジャパンではリクエスト管理には先任者を設け、日本からのご要望の反映に力を入れております。リクエストを反映しやすくするために、機能の仕様ではなく、必要とする背景(このようなことができるようになると、こんな嬉しいことにつながる!)の確認に力を入れております。詳細なご説明や各種データのご提供をお願いさせていただいておりますが、皆様からの貴重なご意見により製品を進化させることができています。これからもご協力賜りますようお願い申しあげます。 ユーザー様事例 今回のNewsでも三菱自動車工業株式会社様とインドのマヒンドラ社様にご協力をいただき、興味深い事例をご紹介することができました。このAutoFormNewsは2010年に開始をしましたが、三菱自動車工業様は第2号で「金型モデリングツールを用いた余肉最適化で鋼材コストを圧縮」を題目とし日本企業として初めて事例の掲載にご協力をいただいた企業でもございます。再度のご協力誠にありがとうございました。 AutoFormはソフトウェアのCAE分野に区分される製品のため、単に「成形シミュレーション」として認識されることも多いですが、プレス部品の設計からホワイトボディ組み立てまでのトータルの業務プロセスを最適化することで全体のリードタイム削減、コスト削減を達成することに貢献するために開発されているツールでございます。三菱自動車工業様の事例では、林マネージャーの「全面見込みの工数が削減でき、面精度が向上した結果、金型製作工程の全体最適が実現しました。前工程の段階で精度が悪ければ、後工程の金型玉成で精度を出すための時間が長くなり、結果的に全体の工数は多くなっていきます。前工程の解析で時間がかかったとしても、見込み精度が良くなれば、後工程の品質玉成期間を短縮することができ全体最適化に繋がります。」とコメントにあるように、まずは全体視点での解決すべき問題をはっきりと認識、設定され、次にどこで何をすることが問題解決につながるのかを検討しています。そして、解決策としてツールを導入するだけでなく、フロントローディング型の業務フローとして見込み業務を再構築されることで多くの新たな価値を生み出すことに成功されています。まさに弊社がAutoFormをより有効に活用(価値を生み出す)していただくために必要だと考えているステップを体現されている取組みでございます。弊社も多くを学ばせていただきました、このような新たな価値を生み出すためのご支援を強化して参りたいと考えております。 Sigmaは複雑な問題を解決するために素早く最良の工程を見つけだすことと、ロバスト性の担保によりシミュレーションの再現性向上と量産不具合の低減を目指すことの2つの大きな適用例があります。マヒンドラ社の事例は、前者の活用例に当てはまるもので、金型の見込み補正前にスプリングバックを可能な限り最小化することのできる工法の検討業務を確立された内容です。ケース内にある曲げ工程で曲げ刃の当たるタイミングを変数化し、スプリングバックを半自動で最小化できる曲げ刃形状を見つけ出すアイデアは数年前からご紹介をしている内容ですが、R10で行ったAutoForm-DieDesignerとAutoForm-Sigma連携の強化、改善はこのように金型形状を変数化することの柔軟性向上を図ったもののため改めてご紹介しております。具体的な操作方法がわからない、など問題がございましたらお気軽に技術サポートにお問い合わせをお願いします。 日本語版ブログへの精度関連記事6回連続掲載のお知らせ 日本語版のブログサイト(Japanforming.com)では2020年の開設より継続的にユーザー様事例や業界動向、AutoFormの機能紹介などの記事を毎週1本アップデートしており、現在は約70本の記事をご紹介しています。皆様に興味を持っていただけそうな精度関連の記事としてシミュレーション(バーチャル世界)とトライアウト結果(現実世界)のマッチング向上のために必要な考え方を9月30日より6回シリーズ(2記事/1週間)でご紹介をスタートしております。他の記事とともにぜひご覧くださいませ。 ホームページFAQサイト閉鎖のお知らせ 前回のNewsでもお知らせいたしましたが、ご覧になられていない方のため再度ご連絡申し上げます。 長年にわたりご提供してきた弊社ホームページを経由してのFAQサイトは、既にメンテナンスは終了し内容のアップデートは行っていません。2021年12月末を持ちまして閉鎖をさせていただく予定です。 ホームページに掲載しているFAQは内容を精査したうえで、ServiceCenterのナレッジベースへ移行しております。新たな内容も随時追加しておりますので、アカウント開設がまだの方は弊社技術サポート担当(support@autoform.jp)までご連絡をくださいませ。 オートフォームジャパンを代表して、皆さまのご愛顧とご支援に感謝申し上げます。 いつも繰り返しお伝えしている内容ではございますが、今回の三菱自動車工業様の事例のようにAutoFormは「効果」をだすためのツールであり、新たな「価値」を生み出すためのツールでございます。その価値を生み出すためのご支援をすることがオートフォームジャパンの役割であり「価値」でございます。 コロナワクチン接種の加速により、経済活動を活発化させるための議論が本格化しておりますが、オートフォームジャパンでは引き続きコロナ禍における在宅ワーク用ライセンスのご提供を継続しております。ご要望の際には営業担当へご相談を賜りますようお願い申し上げます。 2021年も残り3か月となりますが、引き続きAutoFormの価値を実感していただくために、社員一同、精一杯貢献できるように努めて参ります。ご要望やお気に召さない点がございましたら承りたく存じます。 皆様の安全と健康を心よりお祈り申し上げます。 オートフォームジャパン株式会社 取締役副社長COO 鈴木 渉

オートフォームジャパン株式会社副社長からのメッセージ

お客様各位 ニュースレター読者の皆さま AutoFormをご活用いただき誠にありがとうございます。今号では代表取締役クリベリ マルコA. に代わり、取締役副社長 鈴木渉が皆さまにお礼を申し上げます。   安定の兆しをみせていたコロナウイルスの影響ですが、残念ながら最近では悪化傾向に転じ、状況変化が経済活動の促進によるものだとするといかに経済とのバランスを取ることが難しい深刻なものであるかを改めて実感しております。皆さまとともにこの状況を乗り越えていくために、引続きリモート環境でのAutoFormの使用をご支援しております。テレワーク環境の構築が必要な場合には、お気軽に担当のアカウント・マネージャーまでご相談ください。   ユーザー様事例   前号に引き続き大変興味深い2つのユーザー事例をご紹介することができました。 一つ目は、株式会社ダット様の事例です。弊社のスタートアップ支援プログラムをご活用いただきました。従来のワークフローの見直しをされ、あるべき姿を再定義されています。創造的で柔軟な思考により新しいワークフローを創り上げ、生産性の向上と品質向上を達成しています。コロナ禍も手伝い、デジタルトランスフォーメーション(DX)が改めてバズワードとなっています。これは変化の激しい環境において、デジタル技術を活用してビジネスモデルとプロセスそして組織を変革することで企業の競争優位性を確立していく手段です。良く言われる例ですが、印鑑を単にデジタルに置き換えるものではありません。新たなデジタル・ツールにより何が可能になるのか、本来の目的はどうあるべきなのか?といったことを改めて考え、見直すことで革新に近づきます。当たり前であったことを見直す際には、第三者の視点が有効であることは疑いがありません。オートフォームジャパンでは、あるべき姿の再定義をお手伝いし新たな価値創出のご支援を開始しております。弊社の優れた技術スタッフがお手伝いいたします、是非ご活用くださいませ。   二つ目のケースとして、中国の大手金型企業の事例をご紹介します。従来のクーロン摩擦では発見しきれなかったしわの問題をTriboFormの高度な摩擦モデルの適用により解決し、金型修正の削減事例で、投資対効果8倍、約5,000万円のコスト削減を達成しています。シミュレーションをメインで使うエンジニアリング部門はコストセンターとして扱われ、ソフトへの投資も業務効率向上、エンジニアリング工数削減効果で判断されることが多いと理解しています。しかしながら実際はこの事例のように、エンジニアリングは現場で利益を生み出す原動力で本来はプロフィットセンターとして考えることができます。金型改修削減だけでなく、歩留まりをあと0.5%詰めるため、不良の低減により工場のダウンタイムを3%削減するため、SPM(Stroke Per Minute)をあと1改良するため、といったような現場の利益目標に対して必ず貢献しています。金型、部品の製造原価に占める割合の大きい項目は何でしょうか?その項目の改善に対してAutoForm製品は貢献できていますでしょうか? 今後より一層、皆さまの競争力強化のために生み出すべき価値にフォーカスして支援を行って参りたいと考えております。   ServiceCenter&HelpDesk   あらたに技術サポート向上のため、ServiceCenter&HelpDeskプラットフォームを準備しました。本サービスの詳細は別ページをご覧くださいませ。ServiceCenterではご要望の多かった海外材料と日本材料の比較テーブルもご確認いただけます。また、随時アップデートされる材料メーカー様ご提供のブランド名材料の入手も可能です。HelpDeskは従来Eメールでお問合せいただいていたものをシステムでやり取りするものですが、貴社のご質問を一括管理することができるため、貴社内のナレッジベースとしてもご活用いただけます。エンジニア同士の情報共有、議論のプラットフォームとして活用いただいているというお声もいただいています。まだまだ改良の余地のあるサービスではございますが、フィードバックをいただきながら良いものに進化させていきます。是非、ご活用くださいませ。   Webinar&Blog   引続き来年もWebinarによる情報提供とBlogでの事例紹介を含めたさまざまな情報をお届けいたします。材料に関するWebinarでは400名を超える方にご参加いただきました。採用システムの都合によりご参加いただけなかった方からのご要望もあり、材料テーマに関しては再度Microsoft Teamsでも配信を決定しました。ネットワークの問題でご迷惑をおかけしてしまうこともございますが、皆さまのご興味に沿ってプログラムを充実しお役立ていただけるように改良して参ります。こちらもご要望、ご感想を賜りますようお願い申し上げます。   オートフォームジャパンを代表して、皆さまの日頃よりのご愛顧とご支援に感謝申し上げます。すぐに新年が参りますが、来年も厳しい環境が予想される中で戦っていかなくてはなりません。オートフォームジャパンは日本のお客様をご支援する会社でございます。日本製造業の競争力強化のために、微力ながら社員一同、精一杯貢献できるように精励して参ります。ご要望やお気に召さない点がございましたらご連絡をいただければと存じます。   皆さまの安全と健康を心よりお祈り申し上げます。   オートフォームジャパン株式会社 取締役副社長COO 鈴木 渉

オートフォームジャパン副社長からのメッセージ

お客様各位 ニュースレター読者の皆さま 首都圏では2カ月半にわたった2回目の緊急事態宣言が解除されたものの予断を許さない状況が続いております。コロナウイルスによる移動や物理的なミーティングが制限される中で、オートフォームジャパンでもお客様とのWebによるコミュニケーションが増えました。電話だけでは伝えきれなかった問題点を画面で共有してお話できるため、特に技術サポートで評価をいただいております。また、コロナウイルスの影響によるリモートワーク環境下でのAutoFormの使用を引き続きご支援しておりますが、恒久的なテレワークの準備としてライセンスのフローティング化やクラウドのお問合せをいただくことが増えて参りました。Web技術サポートのご利用、テレワーク準備などご相談がございましたら、お気軽に担当のアカウント・マネージャーまでご相談ください。 ユーザー様事例 今号でも大変興味深いユーザー事例をご紹介しています。 実トライアウトでのシミュレーションの再現性がテーマになるときに、材料モデルや摩擦モデルといった物理モデルが議論されますが、大前提としてシミュレーションと実トライアウトの金型形状、動作の一致やブランクサイズなどの条件がマッチングしている必要があります。株式会社サンキョー様では、トライ時にパッド圧が足りない場合、金型の凸部分をとっていきながら、きっちりとパネルを抑えられるように修正を加えていました。実はこれが、シミュレーションと実物のアンマッチを起こしており、シミュレーションの再現性低下を引き起こしていることを突き止めます。そして、シミュレーション段階にこの修正作業を移行することで金型の修正工数の削減も達成されました。エンジニアは、必ずトライアウトに立ち会いうまくいかなかった点を把握し改善に繋げられているとお聞きしました。解決される問題は現場にありますが、解決のための作業は前工程に付加されます。自分の作業が増えるにも関わらず、仕事に誇りを持ちトータルでの効果を出すために問題解決を追求される姿勢に感銘を受けました。この努力を経営幹部である常務取締役がきちんと把握され評価をされていることが、サンキョー様の自発的な行動につながる文化を醸成されているものと学びました。事例作成のご協力誠にありがとうございました。 REMパッケージ ユーザー様事例のところでも触れましたが、シミュレーションの再現性を高めるには設計、エンジニアリングの意図を正確に現場に移行し一致させる必要があります。REMパッケージはロバスト性を担保しシミュレーションと現場の正確性を向上することで、コスト削減とリードタイム短縮を実現し競争優位性の確立を包括的に支援するためのパッケージです。4月6日に報道関係者向けの発表、第6回ものづくりワールドでのご紹介を予定しております。 ServiceCenter&HelpDesk 前回もご紹介いたしましたが、技術サポート向上のため、ServiceCenter&HelpDeskプラットフォームをご提供しています。今号でご紹介しております、AutoForm-Assemblyを始め今後リリースされるソフトウェアはServiceCenterを通じてご提供いたします。さらに、日本の材料メーカー様からブランド名材料のご提供も近く予定しております。 まだアカウント開設がお済でないお客様は、アカウント・マネージャーまでお問合せをお願いします。 オートフォームジャパンを代表して、皆さまのご愛顧とご支援に感謝申し上げます。 AutoFormは「効果」をだすためのツールでございます。業務プロセス全体を通じて、どこでどのような効果を得ることを目的とするのか?現在のプロセスとあるべき姿を議論させていただきながら、そのギャップを埋めるためのご支援を続けて参ります。皆さまにいただいているライセンス料以上の高い効果を出していただくことがオートフォームジャパンの価値でございます。価値を実感していただくために、社員一同、精一杯貢献できるように努めて参ります。ご要望やお気に召さない点がございましたら承りたく存じます。 皆様の安全と健康を心よりお祈り申し上げます。 オートフォームジャパン株式会社 取締役副社長COO 鈴木 渉

オートフォームジャパン副社長からのメッセージ

お客様各位 ニュースレター読者の皆さま コロナウイルスの影響は予断を許さない状況であるものの、ワクチン接種の進捗とともに問題の収束に向けて光が見えて参りました。アフターコロナ、働き方改革によりリモートワーク環境におけるオートフォームの使用をご検討の場合は、担当営業、技術までお気軽にご相談くださいませ。 ところで、皆様におきましてはニューノーマル時代の情報取得はどのように変化していますでしょうか。今回ご報告をした展示会も対面からバーチャルとの融合を目指しているようで、新しいものを知る機会も変化を見せています。弊社では、このAF Newsを初め、Webinar、専用ブログサイト(https://japanforming.com/)、ホームページ、SNS(LINE, Facebook, LinkedIn)、IPROSを通じて情報発信をしておりますが、Webinar、SNSにおいても一方向の情報提供から脱することができておりません。国によっては、SNS上でのプレス技術、シミュレーションエンジニアの交流により情報共有や議論がされているようです。皆様よりユーザー同士、同じ問題を抱えている方同士の交流の場が欲しいと要望をいただきます。SNSをそのような場にできないかと模索をしているところでございますので、良い案があればぜひ教えていただければと思います。また、コロナ禍においても広島における技術交流会はWeb形式で定期的に開催をしており、情報取得(これも双方向の議論や情報交換の場としては機能させきれていませんが)の場としてご評価いただいております。他社と交流を図りたいから、オートフォームジャパンが仲介してくれると嬉しい、といったご要望があればぜひご相談くださいませ。アレンジに向けて活動をしていきたいと考えております。 Brand Name材料データ 株式会社神戸製鋼所様よりアルミ材料データのご提供をいただきました。AutoForm-ServiceCenterからダウンロードしてご活用いただけます。非常にご多用の中、データのご提供に尽力いただき誠にありがとうございました。引き続きの材料データのご提供もご検討いただいております。日本初のBrand Name材料ということでグループ内でも嬉しいニュースとして共有されました。オートフォームグループを代表してお礼を申し上げます。 AutoForm Forming R10リリースに関して ソフトウェアのコーディングとテスト作業を終了し、皆さまへ正式版としてご提供をするために日本語化とともに必要なマニュアルやWhite Paper(詳細な技術内容の説明書)、トレーニング内容の準備を進めております。9月にお届けできる予定でございます。なお、ソフトウェアのダウンロード、マニュアルの閲覧はAutoForm-ServiceCenter経由になります。アカウント開設がまだの方は弊社技術サポート担当までご連絡をお願いします。 現在ご使用いただいているオートフォームのバージョンはR8が最新であり、「あれっR9は?」と疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。既にリリース済みのAutoForm Assembly R9と連携して使用するための対応版として、AutoForm FormingR9を準備した背景があります。AutoForm Forming製品ラインの大きな機能バージョンアップ版はR9ではなくR10としてリリースをいたします。 REMパッケージ REMパッケージは、シミュレーションの信頼性を高め実際に効果を得るためのソフトウェア、トレーニング、技術支援をパッケージにしたものです。詳細は、REMパッケージのご説明で、また重要なポイントはユーザー事例と合わせて述べました。ぜひご覧ください。 ここでは、オートフォームジャパンがどのようなお手伝いができるかについてご紹介させてください。オートフォーム社はシミュレーションソフトウェア会社ですが、製品を紹介して購入いただくことだけに注力するのではなく、如何に効果、価値を実感していただくことができるかが成長の鍵だと考えています。そのため、エンジニアの多くは皆様のような実際にプレス成形に関連する企業でエンジニアとして業務を行っていた者を採用し、お客様と一緒の言語で一緒に取り組みができるような体制を整えています。多くの共同プロジェクトを通じ、共通する典型的な問題事例に対する解決策の蓄積があります。また、残念ながらうまくいかなかったプロジェクトがあることは事実ですが、それを次の学びとして意味のあるものとしてお客様にご提供しながら自社の経験として蓄積をしています。 私自身も痛感しておりますが、当たり前のように行っている通常業務に落とし穴のように問題が潜んでいることを当事者が発見することは非常に難しく、また、なんとなく問題があると気づいていても、恒常的に業務多忙の状態では、あらためての振り返りや対策を考える余裕を持つことができません。さらなるシミュレーションの信頼性向上は(後回しにしがちな)緊急ではないが、本当は重要な問題、であるかもしれません。そのような問題に、オートフォームジャパンを上手く活用していただければと思います。 ユーザー様事例 株式会社ワイテック様とPSAグループのPushMold様にご協力をいただき、大変興味深いユーザー事例をお届けすることができました。 技術サポート支援の依頼として多くいただく内容であり、シミュレーションを活用されるユーザーにとってシミュレーションの再現性、いわゆる精度は大きなテーマであることを理解しています。PushMold社の事例は、オートフォーム社とで行った共同のプロジェクトです。REMでご紹介しているAutoForm精度指標に従い仮想空間と現実空間のマッチングを担保しました。例えば、シミュレーションでクッション、パッド圧の分布が理想的な状態になるよう条件を決定し、実トライ時にブルーオイルにてシミュレーションで想定した理想的な圧力分布になるように調整を図っています。さらに、工程設計時にロバスト性を確認し、避けられない材料、加工条件のばらつき、その他ノイズ要因に対しても安定したスプリングバックを確保することで、見込みの収束性を向上しトライアウトでの再現性を向上することができています。最後に、シミュレーションで想定する工程条件が、下流工程である型設計や加工データ作成時の追加作業(例えば、NC可能で新たに考慮される逃がし面など)により影響を与えることが無いよう、他グループと密にコミュニケーションを取りながら現実に即したシミュレーションを心がけ、信頼性の高いデジタルマスター・データを準備していることも見逃せません。 ワイテック社は、従来から精度指標の考え方を当然のように適用されているシミュレーション(デジタルマスター)の信頼度が高いお客様です。実パネルとシミュレーションの差異があった際には、理由なく材料、摩擦モデル、メッシュサイズなど結果に敏感な数値をいじって結果が合うように見せるのではなく、コントロールできていなければならない因子を1つ1つ丁寧に合致していることを確認しながら、原因の特定に進んでいます。今回は標準として使用している材料パラメータと入荷された実際の材料の特性に差異があることが結果に違いを及ぼす主要因でした。特に、ハイテン材やアルミ材など材料メーカーによる特色が大きく、時間変化のある材料に関しては、(PushMold社の事例でも同様の取組みがありましたが、)シミュレーション活用の上流から下流フェーズに向かって材料データをアップデートすることをプロセス内に組み込むことの必要性を示唆しています。 ワイテック社の企業競争力の1つに若手エンジニアの成長を促し、戦力として育成する企業能力があります。ベテランと若手の融合により若手エンジニアの成長を促す仕組みが通常のエンジニアリング業務に織り込まれており、技術、ノウハウ伝承が自然に行われています。これはベテランエンジニアのホスピタリティがあることで機能している側面も強く、模倣しにくい企業文化から強みとして現れているものと理解しています。さらに、地域のデジタルものづくり能力向上を図る取り組みにアドバイザー企業として、地場企業をリードする役割を担いながら、企業の新たなチャレンジを若手育成の機会と融合しながら達成されています。このように、日々の取り組みの中に競争力強化の仕組みが上手く組み込まれていることに、ただただ感嘆しております。 事例作成のご協力誠にありがとうございました。 オートフォームジャパンを代表して、皆さまのご愛顧とご支援に感謝申し上げます。 いつも繰り返しお伝えしている内容ではございますが、オートフォームは「効果」をだすためのツールであり、新たな「価値」を生み出すためのツールでございます。思うような効果が得られていない、どのように改善できるかを考えるための時間が十分に確保できない。などお悩みを抱えている方は是非ご相談くださいませ。 業務プロセス全体を通じて、どこでどのような効果を得ることを目的とするのか?現在のプロセスとあるべき姿を議論させていただきながら、そのギャップを埋めるためのご支援を続けて参ります。皆さまにいただいているライセンス料以上の高い効果を出していただくことがオートフォームジャパンの「価値」でございます。価値を実感していただくために、社員一同、精一杯貢献できるように努めて参ります。ご要望やお気に召さない点がございましたら承りたく存じます。 皆様の安全と健康を心よりお祈り申し上げます。 オートフォームジャパン株式会社 取締役副社長COO 鈴木 渉

オートフォームジャパン副社長からのメッセージ

お客様各位 ニュースレター読者の皆さま 2021年も残り僅かとなりました。オートフォームジャパンでは、皆さまに多くの製品をご採用、ご活用いただいた結果、大きな成長を果たすことができました。成長を牽引した分野は、皆さまが強化を図られた(図りだした)分野と言い換えることもできますが、代表的な4分野をご紹介します。 ・SE活動の強化:後工程であるトライ、量産時の問題発生リスクを抑えるために製品形状の変更提案へのデジタルツール活用が進み、顧客、サプライヤー間でのコミュニケーションが促進されています。DieDesignerで問題リスクを抑えるための複数方案、アイデア検証を素早く行う、Sigmaでの工法の最適化、全体的なスピード化の要求でSolverを必要としていただきました。 ・ロバスト工程検討の開始:バーチャル検討の実世界での再現性(精度)向上、量産時の不具合低減やリスク箇所を工場と共有する。などにエンジニアリング工数が割り当てられるようになり、従来から必要性を理解していたもののなかなか手がつかなかったテーマを開始されるお客様が増えました。また、ロバスト性を加味した製品形状提案を開始されるお客様も現れ始めました。 ・スプリングバック見込み:アウター部品への適用も現実的なものと理解され始め、見込みをこれからやりきるためというお客様、見込みはすでに行っているものの今以上の工数削減を図りたいという観点からも継続して多くのお問い合わせをいただいた分野でした。 ・Assembly/Hem分野での採用:今年、正式リリースをしたAutoForm-Assemblyをきっかけに、Hemも含めてプレス単品部品をゴールとするのではなく、BiW(ホワイトボディ)組付け状態で良品を得ることをゴールとすることで、車開発トータルのリードタイム削減が可能となることから、高い注目をいただきました。世界的にもこの分野への意識は高まっていることを実感しており、グループとしてもこれからの成長を牽引するものと期待しています。重点的に投資をしている分野でもございます。 DX(デジタルトランスフォーメーション)のバズワードに代表されるように様々な分野でデジタル化が注目されていますが、プレス分野の部品設計、生産技術、製造現場においても引き続き、デジタル化の適用拡大が継続、促進されるものと思われます。 12月初旬にオートフォームスイス本社に出張をしました。予期していなかったオミクロン株の出現で、帰国時には専用施設での待機が必要となってしまいましたが、その不便を補っても十分な価値を感じることができました。マルコからのメッセージでも触れておりますが、主要株主がAstorg社からCarlyle社へ変わることとなりましたが、この6年弱で3倍に迫る企業価値の向上と評価を受けました。これまでの取組みと今後の将来性を市場から認められたことと共に、新たな成長を達成するためのバックアップを得たことになります。このような背景から、役員会、各国の責任者が集ってオートフォームの今後を議論する場では、熱量を持ったプレゼン、迫力のある意見交換など、これから始まる新しい挑戦への期待による高揚感を味わうことのできた貴重な経験となりました。 ただ、危機感のようなものも感じました。電力インフラの問題があるものの、EVがこれから主流になることは決定的となり、特に米国、中国では新興EVメーカーが成長を始めています。経済成長地域である東南アジアでの消費者のマインドもEVは当たり前のように視野に入ってきているそうです。そのような中、新興EVメーカーでは、初めからデジタルネイティブで業務プロセスが構築されており、新技術やベストプラクティスの導入に弊害が少なく、非常に効率化されていると聞きました。これからしばらくの間(勝ち負けがつくまで)は、日本企業はこれらの企業を含めた世界の企業と厳しい競争を勝ち抜いていかなければなりません。オートフォームジャパンはお客様に対して、レガシーとして構築されているノウハウ、経験とデジタル技術を融合した差別化された競争力強化のための提案能力と実行力が求められるとあらためて実感しました。 ユーザー様事例 今回は、日産自動車株式会社様にご協力を賜り成形流入量の予測精度向上への高度摩擦モデル適用の事例をご紹介いただきました。日産様には、過去よりユーザー会で何度もご発表いただいたり、インタビュー記事としてお取り組みをご紹介させていただいたりと、いつも快くご協力をいただいております。あらためてお礼を申し上げます。 成形シミュレーションは、成形パネルの応力、ひずみを計算していますので、成形性、寸法精度ともにシミュレーションと実パネルのひずみ分布が合致することが、マッチングの必須条件となります。トライにおいて、われなければ、、しわが起きなければ、、OK。としてしまうと、シミュレーション通りの流入が再現できていなくても、次の工程に進むことができます。そうすると、ひずみ分布が合致していないため、せっかくやり切ったスプリングバック見込みが無駄になってしまうことになります。予測通りのスプリングバック結果を得るためにはシミュレーションで流入の精度を向上させることと、トライでシミュレーション通りの流入を再現することが非常に重要です。本記事では流入量の再現性向上までの道のりが、要因分析から摩擦に着目した理由とどのように検証を進めていかれたのか、難しいテーマをわかりやすくご説明いただいています。いわゆるシミュレーションと実パネルの精度に関連する記事内容で、皆さま関心の高いテーマでございます。興味を持ってご一読くださいませ。 ホームページFAQサイト閉鎖のお知らせ 前々回、前回とNewsでお知らせしておりますが、ご覧になられていない方のため再度ご連絡申し上げます。 長年にわたりご提供してきた弊社ホームページを経由してのFAQサイトは、既にメンテナンスは終了し内容のアップデートは行っていません。2021年12月末を持ちまして閉鎖をさせていただく予定です。 ホームページに掲載しているFAQは内容を精査したうえで、AutoForm-ServiceCenter のナレッジベースへ移行しております。過去に開催したWebinarは全てアップロードしておりますので、ご興味を持っていただいた内容を中心に動画もご確認できるようになっております。アカウント開設がまだの方は弊社技術サポート担当までご連絡をくださいませ。 まだまだ予断を許さない状況ではございますが、コロナウイルスの状況は格段に改善したこともあり、オートフォームジャパンのメンバーも皆さまと直接お会いして議論をさせていただく機会が増えて参りました。メタバースのようなものも流行りの兆しがありますが、リアルを超えるメリットが実感できるまでは、リアルの良い点を意識したコミュニケーションも必須であると考えています。コロナの状況次第ではありますが、ユーザー会AutoForUmも秋ごろに開催できるよう準備を進めて参ります。 アフターコロナとしての在宅ワークのために、オートフォームのフローティング化のお問い合わせも増えてきました。ご検討の際には、営業担当へご相談を賜りますようお願い申し上げます。 いつも繰り返しお伝えしている内容ではございますが、オートフォームはご使用いただくことが目的ではございません。オートフォームを活用して現場の問題を改善、解決することに価値がございます。現場の問題が思うように改善できていない。というお客様がいらっしゃれば、お気軽にオートフォームジャパンの技術陣にご相談くださいませ。精鋭が揃っていると自負しております。 2021年も残り10日余りとなります。本年も格別のご愛顧を賜りありがとうございました。皆さまとご家族の健康を心よりお祈りいたします。どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。 オートフォームジャパン株式会社 取締役副社長COO 鈴木 渉

オートフォームジャパン副社長からのメッセージ

お客様各位 ニュースレター読者の皆さま 関東甲信地方では史上最速で最も早い梅雨明けを記録し、6月の猛暑日の日数も観測史上初とのことです。確実に変化している自然環境の中、新型コロナウイルスの影響も落ち着いてきたかと感じ始めた矢先、今度は急激な為替変動による生活への影響が深刻になってきました。日々の生活、ビジネスにおける環境も変化は留まることがありません。 「不確実な未来 日本企業は生き残れるか」というテーマで京都大学経営管理大学院客員教授の山本康正氏は次のように述べられています。   『世界では今、大きな地殻変動が起きている。日本企業や日本人が認識すべきなのは、①旧態依然としたビジネスモデルでは生き残れないこと、②高いシェアを持つ大企業ではなく、変化できる企業が生き残ること、③自分たちも常に変わらなければならない危機感を持つこと、この3つの認識とベンチャースピリットが必要だ。 専門家や成功体験がある人にとっては、現状がコンフォートゾーン(居心地が良い場所)になっている。やはりそこから飛び出さないことには新しいことは見えてこない』   私自身も気づくと前提条件の変化を考慮しないまま経験で物事を判断したり、コンフォートゾーンに居座るための自分自身への言い訳を考えてしまったりといったことがあります。   今回顧客事例にご協力をいただいた株式会社ウチダ様は、コンフォートゾーンに固執することなく、チャレンジを続けられている企業です。非常にレベル高くAutoFormを活用いただきトライアウト回数の削減など効果をだされていますが、それに奢ることなく「もっと良くなるのであれば」と、常に前向きに現状を良くしていこうとされる社員の方々のマインドに驚かされます。また先の見通せない変化の大きいビジネス環境において、どのように勝っていくのか?を内田社長にお伺いした際に、きっぱりと「社員だよ」とおっしゃったことがとても印象に残っています。AutoFormの技術支援では、現状を良くしていく、たとえば金型トライ、ホームライントライの改善で得られるコスト、リードタイム削減を目標(活動の目的、新たに生み出される価値)として現状分析、あるべき姿を描き、では何をしていくか?と考えていきますが、社長の考えは、社員がレベルアップしていけば自ずと会社が良い方向(業績向上)に行く、その過程で、必ず金型トライ、ホームライントライの改善効果が達成されているという考え方です。今回、実際に実施されているアクション項目も社員の技術力UPという観点を入れて取り組みを開始しています。戦略として変化に対応できる技術力を持つ社員の育成に投資する、そして獲得した技術力に奢ることなく改善を継続する企業文化を持つ株式会社ウチダ様は厳しい事業環境が続いても成長を続けられる企業だと確信しました。 取り組みの結果はこれからという状況ですが、皆さまに対して、変化に対応するためのデジタル化のお手伝いを加速させることで日本製造業に貢献したいという想いから、このタイミングで事例作成にご協力をいただきました。 事例中にご要望としていただいている内容に関してですが、製造業はサプライチェーンが非常に密接に関連して設計もエンジニアリングも実施されています。サプライチェーンを含むトータル視点でのあるべき姿の実現に向けて、OEM, Tier1企業と議論をスタートしました。 今後も引き続き技術支援のレベルアップをして参ります。競争力強化のためにデジタル化を進めていきたい方や、まずはシミュレーション設定やトライアウトのアセスメントにより簡単に現状把握をしてみてから、という方でもお気軽に担当営業、技術にご相談をいただければ幸いでございます。 皆様の安全と健康を心よりお祈り申し上げます。   オートフォームジャパン株式会社 取締役副社長COO 鈴木 渉

副社長からのメッセージ

お客様各位 ニュースレター読者の皆さま 今回は顧客事例として、デジタルツインの記事をご紹介しています。ここではAutoFormのデジタルツインの活用イメージを高めていただくために、オートフォームジャパンの技術支援を含めたご説明をいたします。 自動車業界は急速なテクノロジーの進化や市場の環境への関心の高まりから、100年に1度の変革期と言われる真っ只中にいます。自動車会社は、株主や市場の要求により環境負荷低減車のラインナップの充実とその市場投入スピードをあげるため、開発リードタイム短縮をコスト増加なく実現するようプレッシャーを受けています。自動車会社のさらされている強いプレッシャーから、必然的にサプライヤー企業に対してもプレッシャーがかかります。このような外部環境変化の激しさは、対応次第で機会となり、また脅威ともなります。 たとえば、金型サプライヤーにとっては以下のような点が考えられます。 >> 部品形状・材料の変化による、金型難易度の変化→難しいものに対応できた会社が生き残る。 >> 逆に、汎用(難易度が低い)金型はコスト低減圧力により、収益性悪化→従来のものしかできない会社は厳しくなる。 >> さらなるスピード化要求への対応が求められる→スピード対応力がより大きな付加価値となり、金型価格を維持、向上させる要因になる。 変化への対応力が競争力を決定する因子となるため、変化に対して成功要因を見極め戦略的に他社との差別化をどのように構築していくことができるかが今後の勝負を決定します。 AutoFormのデジタルツインは、既存を効率化することでコスト回避(必要のないものを生み出さない)、リードタイムを削減します。効率化によって生み出されたリソースを活用することで、付加価値を生み出す原動力となります。簡単な例を挙げ解説をいたします。 金型トライアウトが平均5回(改修の回数)の部品が年間100部品あるとします。1回の改修に平均60万円かかる場合、年間で3億円が消えていることになります。理想的には、ゼロ回にしたいところですが、平均1回減らすことができるだけでも、6,000万円の出費のムダを省くことと同一です。2回減らすことができれば12,000万円ですし、0.5回でも3,000万円です。このムダを回避することで、競争に打ち勝つための新たな投資の原資とすることが可能となります。 AutoFormのデジタルツインは、現場(トライ、量産、組付け)世界とバーチャル空間を文字通りツイン(双子)とすることで、現場で起きる問題を回避、もしくは発生リスクを下げることを可能として、上で算出した価値を生み出します。AutoFormのデジタルツインは、まずバーチャル世界で問題をすべて解消して、次にバーチャル世界を現実で再現することであり、この順番が重要です。 ①シミュレーションと現物の一致は、まず現実で再現できるシミュレーションを行い、次にシミュレーション通りのトライを行うことが必須になります。以下のように設定の確からしさを見える化してみることをお勧めします。この点に課題を感じているお客様にはヒントになるかもしれません。 ②, ③の「やりきる」「すべて解決」に関して、本当に現在の状況は「やりきっている」と言えるでしょうか?「やりきる」の定義次第でやれているとも、やれていないともいえると思います。たとえば、±0.5㎜以内を100%達成したスプリングバック見込みは「やりきっている」状態でしょうか?バーチャルで想定したものとは異なる材料、油の状態など違いが発生してしまっている状況で「やりきった」シミュレーションは精度内を達成できるものとして妥当でしょうか? 安定性を確保した見込みや新たな閾値±0.3以内100%が必要なのかもしれません。実は問題を残してしまっているかもしれない、という観点であらためて現在を評価していただくことも重要です。 ④のロバスト性の向上は、量産時のばらつきを考慮する観点だけではなくてバーチャル世界を現実で再現するときの再現性向上にも貢献します。①の8つの観点の1つを構成するようにシミュレーションと現物の一致を高める重要な要因となります。 ①~③の業務プロセスの流れの中に、現場のトライアウト回数増加の要因となっている問題が眠っているかもしれません。AutoFormのデジタルツインを導入することは、このように業務プロセスを洗い出し、あるべきプロセスを構築することも含みます。 これからの厳しい環境に打ち勝つための競争力強化の1つとして、現場のムダなコストを回避するために、オートフォームジャパンでは現場の問題の特定と定量化、そしてそのムダをどのように取り除いていくことができるのか現状を見える化したあとに、あるべき姿をお客様と議論しながら改善案を一緒に考え実行していく技術支援を開始しました。 慣習的に行っている、作り上げてきたものは当たり前のものとなっています。その当たり前の状態に対して、疑問を持ち問題点を見つけることは非常に難しいのはすべての方に当てはまります。オートフォームのような第三者が疑問を投げかけることであぶり出される問題や新たな発見があるはずです。 世界情勢は非常に不安定で私たちの生活にどのような影響として及ぶのか想像がつきませんが、どのような状況でも少しずつ適応を試みながら、できることをするしかありません。オートフォームジャパンでできることは少しでも皆様の競争力強化に貢献できるようなお手伝いを継続していくことでございます。今回ご紹介しましたAutoFormのデジタルツインの導入により現場のコスト回避や、シミュレーション設定の信頼度の見える化などにご興味を持っていただいた方は担当営業、技術者にご相談をいただければ幸いでございます。 オートフォームジャパン株式会社 取締役副社長COO 鈴木 渉